起業の手順完全マニュアル!個人と株式会社ではどう違う?

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昔と比べて働き方が多様化したこともあり、起業する人も増えてきました。しかし、いざ起業しようと思っても、何から始めたらいいのか、具体的な手順を知らない人も多いでしょう。起業といっても個人事業主の起業手順と株式会社の起業手順とでは手順が異なるので注意が必要です。

この記事では、これから起業しようと考えている人のために、起業の手順を詳しく解説していきます。

まずはここから!起業の手順5ステップ

星1つを押す男性

起業には入念な準備が必要不可欠です。事前に必要な準備を5つのステップにまとめました。

1.起業の理由を明確にする

まず、なぜ起業したいのか、その理由を明確にしておきましょう。起業には大きなメリットがある一方、負荷もそれ相応にかかります。資金面や精神面における負荷は、自分1人ではなく周囲に協力を依頼する必要があるかもしれません。

起業にかかる体力や精神的プレッシャーはもちろんですが、事業を立ち上げたらそれで終わりではなく、継続していく覚悟も必要です。特に起業を決めた時点で組織に属しているようなら、やりたいことは本当に組織を飛び出さないとできないことなのか、なぜ副業ではなく本業で取り組む必要があるのか、というところまで考えてみましょう。

できれば、頭で考えるだけでなく、紙に書き出すことをおすすめします。頭の中で考えているだけではぼんやりとしたイメージ止まりになることが多いですが、一度紙に書き出すと頭の中が整頓されるので、起業の理由や目標が明確になります。書いたことをグループにまとめ、一番大切なポイントを絞り出す、この作業を時間をおいて繰り返しおこなうことが大切です。

自分の目指す人生の中で本当にやりたいことを知り、時間をおいて考えてみてもそれしかないと思うなら、起業に一歩踏み出しましょう。そしてこの作業で明確になったポイントは、起業後に事業を継続していくうえで何度も思い出せるようにしておくと、初心を振り返ることができるのでおすすめです。

2.事業内容、ターゲットを明確にする

何を扱い、誰をターゲットに事業を展開していくかを明確にしましょう。そのためには、入念な市場調査や競合他社の調査が必要になります。

すでに市場に出回っていて飽和状態にあるような商品やサービスを展開しても、顧客がつく可能性は低いです。また反対に全く新しい試みをおこなった場合でも、安定的に顧客がつくまでには時間がかかりますし、そもそも市場に必要とされていない商品やサービスであれば見込みはありません。

扱いたい商品やサービスから考えるのではなく、明確なターゲットと求められる商品やサービスは何か、という観点から考えてみましょう。どうしても自分でやりたいアイデアがあるのであれば、アイデアを顧客に購入・利用してもらうためのセールスポイントは何か、付加価値をつけることが大切です。

事業収入を得ていきたいのであれば、顧客との間に経済活動が発生しないと意味がありません。そのためには独りよがりな「これがやりたい」という想いだけでは不十分ということです。時にはテスト商品をつかったアンケートなどをおこなって、ターゲットのニーズを知る努力もしてみましょう。

3.起業形態を決める

起業の理由やターゲットが明確になったら、起業形態を決めていきましょう。特に画期的なアイデアがあるわけではないが、起業や経営を自分の責任でやりたい人には、フランチャイズオーナーになるという方法もあります。

フランチャイズオーナーになると、商品やサービスの仕入れ先や販路は確保されていますが、それなりの設備投資が必要なため、初期費用はかなりの金額を必要です。しかし起業や経営のノウハウを実践で学べるというメリットがあります。

自分でやりたいアイデアがあるのであれば、個人事業主や法人設立を検討してみてください。個人事業主としての起業は、初期費用が抑えられ手続きの負担も軽いので、まずは起業したいという人にはおすすめです。ただし信用という面においては法人には劣るため、事業の拡張には時間がかかるかもしれません。

法人の設立には初期費用がかかるうえ、従業員を抱えれば責任の重くなります。しかし、個人事業主に比べると信用が得られやすいため、 融資が受けやすくなり、得られる仕事の幅が広がるでしょう。

いずれにせよ、自分の起業プランにあわせた起業形態の選択をすることが大切です。

4.資金調達をする

どんな起業形態であれ、最初は十分な自己資金が必要です。自己資金が不足しているようであれば、融資や補助金、助成金といった制度を活用して資金調達しましょう。

5.手続きを開始する

起業に対する準備が固まったら、いよいよ起業するための手続きを開始します。開業届や必要な申請書、登記に必要な定款を作成するなど、開業に向けた手続きをスタートさせましょう。

起業する前に知っておきたいこと

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起業の手順がわかったところで、起業前に気になる事業内容の決め方や資金調達の方法を知っておきましょう。

事業内容はどうやって決める?

事業を決めるときは、前述したように決めたターゲットのニーズに沿っているか、市場で求められていて顧客がつく見込みがあるかどうかに重点を置くといいでしょう。

加えて、すでに持っている人脈や得意分野のスキルを最大限活かせる事業を選ぶことも大切といえます。新しく事業をスタートするにはリスクはつきものですが、自分の得意分野であれば失敗するリスクを抑えることができるでしょう。

資金調達はどうやる?

個人事業主であれ起業家であれ、これから起業する人にとって調達しやすい資金調達の方法が主に3つあります。

1つ目は、公的機関から融資を受ける方法です。一般的に融資というと、銀行からの融資を想像する人が多いですが、銀行以外にも日本政策金融公庫や信用保証協会など、起業家に対し公的に融資を請け負ってくれる組織は多数あります。特に財務省所管の日本政策金融公庫は起業家向けの支援融資も積極的におこなっているため、比較的融資を受けやすいです。

2つ目は、補助金や助成金を活用することです。起業が増えて事業が活発化すれば経済がうるおうので、中小企業庁や厚生労働省、地方自治体などは補助金や助成金などを設けて、中小企業や起業家に金銭的な支援をしています。補助金は審査に通れば受けられますし、助成金は必要条件に当てはまれば得ることができるので、調べてみましょう。

3つ目の方法としてあげられるのが、クラウドファンディングの利用です。クラウドファンディングは、ネット上で不特定多数の人から資金を募るシステムで、これまでも多くの起業家が様々な商品やサービス、プロジェクトを実現することで資金調達をしています。

目標に到達しないと資金が得られないのがデメリットですが、銀行では事業内容への理解を得られず融資してもらえなかったという場合でも、ネット上のユーザーが価値があると感じれば資金調達ができる可能性があります。

起業の具体的な手順【株式会社編】

START-UPと書かれたブロック

起業で株式会社を設立するときの、具体的な手順をご紹介しましょう。

最低限必要な資金を集める

会社設立の手続きに最低限必要な資金は下記の通りです。
1)定款に貼る収入印紙:4万円
2)定款の認証時、公証人に払う手数料:5万円
3)定款の謄本手数料:約2,000円(250円/1ページ)
4)登録免許税: 最低15万円
合計:約24万円

電子定款を使用すれば収入印紙代4万円を節約することはできますが、電子定款の作成には必要な機器の購入が必要になるため、かえって高くつくことになるでしょう。

また、登録免許税は厳密には資本金額に0.7%をかけた金額になりますが、計算の結果15万円以下となる場合は一律で15万円になります。

定款を作成する

定款は会社のルールを書面にまとめたものです。会社の名前・商号や所在地、事業目的や資本金など、会社の基本情報は定款をつくる前に明確にしておき、定款にすべての情報を載せられるようにしておきましょう。そこに会社設立後のトラブルが発生したときのために必要な情報もすべて載せておきます。定款ができたら公証の役場で定款の認証をおこないましょう。

登記をおこなう

定款の認証が完了したら、登記をおこないます。登記に必要な書類は下記の通りです。書類を並べる順番に指定はありませんが、法務局が審査しやすくなるので下記の並びにしておくといいでしょう。

1)登記申請書
2)登録免許税の収入印紙を貼付したA4のコピー用紙(登記申請書と契印)
3)定款
4)発起人の決定書
5)取締役の就任承諾書
6)代表取締役の就任承諾書(取締役が一人の場合は不要)
7)監査役の就任承諾書
8)取締役全員の印鑑証明書(取締役会設置会社は代表取締役の印鑑証明書のみ)
9)出資の払込を証する証明書

これらの書類は用意にさほど時間はかかりません。「役員の就任承諾書」等もありますが、社員がいない状態でもつくることは可能です。

書類を提出する方法は、法務局に直接行く、郵送する、オンラインで提出する、3つの方法があります。書類内容に不備がなければ提出後1週間程度で登記が受領されるでしょう。申請した日が会社の設立日となるので、会社にとって重要な手続きの日です。いつ申請をするかは、事前に決めておくといいでしょう。

開業届を出す

登記が完了したら開業届を提出します。税務署や都道府県に出向いて届出をおこなう必要があり、基本的にオンラインでの受付はしていません。開業届に必要な書類は下記の通りです。

1)法人設立届出書
2)青色申告の承認申請書
3)給与支払事務所等の開設届出書
4)源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書
5)棚卸資産の評価方法の届出書
6)減価償却資産の償却方法の届出書
7)労働保険 保険関係成立届
8)労働保険 概算保険料申告書
9)雇用保険 適用事業所設置届
10)雇用保険 被保険者資格取得届
11)健康保険・厚生年金保険新規適用届
12)健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
13)健康保険被扶養者(異動)届

これらの書類をきちんとそろえて提出することで、本格的に会社運営が可能となります。

起業の具体的な手順【個人編】

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個人事業主として起業するときに必要な手順をご紹介します。法人設立に比べると負荷は少ないですが、こまかいところにミスがないようにしましょう。

税務署に開業届を出す

個人事業主として仕事をしていくうえでは、最低限開業届だけでも出しておく必要があります。開業届を出しておくと、屋号での銀行開設や事業用のクレジットカード作成、確定申告の青色申告などが可能です。

開業届は納税地を管轄する税務署に提出します。管轄の税務署の所在地は国税庁のホームページで調べてみましょう。
税務署に開業届を提出するときに必要なものは、下記の3つです。

1)開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
2)マイナンバーカード
3)印鑑

一般的に開業届と呼ばれる書類は、正式名称を「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。開業するときだけでなく、事務所の移転や事業を廃止したときにも提出する必要があるので覚えておきましょう。

開業届の提出に手数料はかかりません。開業届は提出用と控え用の2部をもっておくといいでしょう。マイナンバーカードを持っていなくても、マイナンバーが確認できる書類と本人確認書類があれば問題ありません。本人確認書類は運転免許証やパスポートなど、顔写真の入った身元証明ができるものが有効です。

都道府県税事務所に申告する

開業届とは別に、各都道府県税事務所に個人事業税の申告をする必要があります。開業届を提出する税務署は国税、都道府県税事務所は地方税(個人事業税)と所管が異なるためです。都道府県税事務所に申告する書類の形式はそれぞれの管轄で異なるため、直接問い合わせて確認しましょう。

ただし所得税の確定申告をおこなっている場合は、個人事業税の申告は必要なく、都道府県税事務所への申告がなくても罰則等はありません。

一緒に用意しておきたい書類

人によっては不要かもしれませんが、開業届のほかに用意しておきたい書類は下記の通りです。

1)青色申告承認申請書
2)青色事業専従者給与に関する届出書
3)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

「青色申告承認申請書」は、 青色申告で確定申告をしたい場合、事前に提出が必要な書類です。青色申告承認申請書を税務署に受理してもらうには、あらかじめ開業届を提出しておくか、開業届と同時に提出しなければなりません。開業届を出すときに一緒に出しておくといいでしょう。

個人事業主の確定申告には、青色申告と白色申告の2つがあります。どちらでも問題ありませんが、青色申告にしておくと条件によっては最高65万円の青色申告特別控除を受けられる可能性があったり、赤字になっても翌年度に繰り越すことができたりします。

事業を始めたばかりのころは収入が安定しない可能性が高いです。節税効果があり、赤字を繰り越せる青色申告にしておいた方がいいでしょう。

「青色事業専従者給与に関する届出書」は家族従業員の給与を経費に計上するための書類です。家族に給与を支払っている場合は節税になるので用意しておくといいでしょう。

「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」は給与を支払っている従業員が10人未満の場合、源泉徴収税の納付を年2回にまとめる特例を認めてもらうための書類です。青色申告承認申請書以外の2種類は、従業員を雇っていなければ基本的に必要ありません。

まとめ

電卓を持ってOKサインをする女性

起業するときの具体的な手順をご紹介しました。起業するときの細かな書類の準備なども重要ですが、登記や開業届提出の前に事業を継続できる準備がしっかりできていることが重要です。起業してからも長期的に事業を続けていくために、入念な準備をしてから起業しましょう。

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会員制ビジネスマスターコンサルタント■東京下町生まれ、育ちの江戸っ子■シングルマザー■元板前出身の異色すぎるウェブ系コンサルタント■20代前半に億単位の他人の借金を背負うも3年で完済■2007年に現在のビジネスパートナー青柳仁子とHito.co(株)設立■2010年より毎月200万円を売り上げる会員制ビジネスを立上げ継続中■個人起業向け会員制やサブスク、仕組み作りでは300名以上の受講生を指導し安定収入を手にする受講生続出中■理念は「共感、共存、共創」できる起業家を世界中に排出すること
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