バーナム効果とは、誰にでも当てはまってしまうような事象を、あたかも自分に当てはまる事柄を、自分ごととしてとらえてしまう人間の心理的効果の事です。
この記事では、心理学的なテクニックの一つであるバーナム効果について詳しく解説していきます。
バーナム効果の概要やビジネスで活用するときのコツについてわかりやすく解説しています。
普段営業活動をおこなっていて、
「入りの会話が上手くいかず、その後の会話がなかなか弾まない」
と感じることはありませんか?
または、自社の商品やサービスを売るためにランディングページを用意してみたはいいものの、
なかなか商品の購入やサービスの加入に至らないといった悩みを抱えてはいませんか?
こういった悩みを解決するには顧客やユーザーの心を冒頭でしっかりと掴み、こちらの話をもっと聞きたいと思ってもらったり、このページをもっと読み進めたいと思ってもらったりすることが大切なんです。
「そんなこと簡単にできるなら苦労しないよ!」
というお叱りを受けてしまいそうですが、実はある心理学的テクニックを使えば、冒頭で顧客やユーザーの心を鷲掴みすることは比較的簡単にできてしまいます。
その心理学的テクニックというのが、今回紹介していく「バーナム効果」なんです。
この記事では、バーナム効果について詳しく解説していきます。
バーナム効果の概要や実際に営業活動やランディングページに活用していくときのコツなどについても紹介していくので、
冒頭に紹介したような悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
バーナム効果とは
バーナム効果とは、誰にでも当てはまってしまうような事象を、あたかも自分に当てはまるもの、つまりは自分ごととしてとらえてしまう人間の心理を指す言葉です。
バーナム効果を活用して話を進めていくと、相手が
「え?なんでそんなことまで分かるの!?」
というような状態になり、あなたのことを信頼してもらいやすくなります。
バーナム効果を最も上手く使いこなしているのは占い師
相手に自分のことを信頼してもらうために活用できるバーナム効果ですが、バーナム効果を最も上手く活用しているのが「占い師」です。
占い師は占をしていくなかで、
「最近〇〇で悩んでいませんか?」
のように、誰にでも当てはまる・当てはまりやすそうな事柄を、
あくまでその人だけに当てはまる・当てはまっているかのような口調で話を進めていきます。
その場合、少しでも思い当たるところがあると
「え!この人すごい!」
となりますし、パッと思いつくものがなくても、それに当てはまる事柄を無意識のうちに探そうとしてしまいます。
つまりは、占い師のことを無意識のうちに信じたいと思ってしまうわけですね。
このように、占い師は占の中でバーナム効果を巧みに活用しています。
バーナム効果を使えば顧客やユーザーに信頼してもらうことができるようになる
バーナム効果は占い師が積極的に活用している心理学的効果だと解説してきましたが、
その特性上、ビジネスの分野でも有効的に活用することができます。
例えば、営業活動では顧客に話を聞いてもらうために話の入りで顧客の心を掴む必要がありますが、
バーナム効果を上手く活用することで顧客の心を鷲掴みにすることができるようになります。
また、ウェブ上でものやサービスを売るために必要なランディングページにバーナム効果を活用することで、
冒頭文でユーザーの興味をグッと引き寄せることができるようになり、ユーザーにランディングページを読み進めてもらうことができるようになります。
このように、バーナム効果はビジネスにも活用していくことができ、大きな効果を上げてくれるわけです。
ビジネスでバーナム効果を活用するときの3つのコツ
占い師が好んで使う定番の心理学的テクニックであるバーナム効果はビジネスでも有効だと解説してきました。
ただし上手く扱えるようになるには慣れが必要なので、ぜひ頑張って練習してもらいたいところですが、バーナム効果を上手く扱えるようになるために意識してほしいコツが3つあります。
このコツを意識しながらビジネスにバーナム効果を取り入れていくのと意識せずにバーナム効果をビジネスに取り入れていくのとでは、
その効果に大きな差が出てきてしまうので、ぜひこれから紹介していく4つのコツを意識するようにしてください。
1. ペルソナを意識する
営業活動やランディングページにバーナム効果を取り入れていく際、とにかくペルソナを意識するようにしましょう。
ペルソナというのは、想定できる架空の人物を指す言葉です。
自社の商品やサービス売る上でのターゲットとなる顧客やユーザーのことですね。
自社の商品やサービスを欲している、使ってくれるのはどういった人物なのか。
性別
年齢
家族構成
職業
趣味
普段の生活スケジュール
普段の生活で感じている悩み
仕事で感じている悩み
などを想像し、ペルソナを設定していきましょう。
そうすることで初めて、効果的な冒頭文を作り上げていくことができるようになります。
営業活動をおこなう場合は、
「今こういったことでお困りじゃないですか?」
と上手く話を切り出していくことができるようになりますし、
ペルソナを設定し自社の商品やサービスを欲してくれている人がどういった人かを想定できているので、営業活動の効率化にもつなげることができます。
ランディングページで活用する場合も同様に、
そのページを訪問するであろうユーザー像がペルソナで描けているので、よりユーザーに響きやすい言葉で文章を始めることができるようになります。
むしろペルソナを設定しておかないとバーナム効果を有効的に活用することはできないので、ペルソナの設定は必須だと言えますね。
2. 権威性を出す
バーナム効果をビジネスに上手く活用していきたい場合、権威性を出すというのも重要なポイントの一つになります。
権威性というのは、「それを誰が言っているのか」に関わる部分です。
例えば、全然有名じゃない占い師に「あなたは今〇〇で悩んでいますね?」と言われるのと、
テレビや雑誌でも取り上げられるような有名な占い師に「あなたは今〇〇で悩んでいますね?」と言われるのとでは大きな差が出てきてしまいます。
全然有名な占い師に言われた場合、それが自分に当てはまらないようだと一気にその占い師のことが胡散臭くなってしまいますが、
有名な占い師の場合だと、仮にそれが自分に当てはまらないものだったとしても、無意識のうちに自分ごとに置き換えようとしてしまいます。
例えば恋愛で悩んでいなくても、有名な占い師に「今恋愛で悩んでいますね?」と言われてしまえば、
「あ、確かに最近恋愛で悩んでいたかも。きっと〇〇のことだろうな」という風に、若干強引にでもこじつけてしまうわけです。
それほど権威性の効果は抜群だということですね。
この権威性をバーナム効果の中で上手く取り入れていくことでより効果が出やすくなるので、積極的に取り入れていくようにしましょう。
3. 多くの人に当てはまるであろう表現を心がける
バーナム効果を活用していく場合、できるだけ多くの人に当てはまるであろう表現を心がけるようにしてください。
というのも、誰にでも当てはまるような表現にすることで、
「え?そんなことないけど?」
となってしまう確率をできるだけ低く抑えることができるからです。
上手い人であれば仮にそうなってしまったとしても挽回できますが、
そうでない人だと、一旦上記のような状況になってしまったら、まず挽回することはできません。
そのため、できるだけ広い表現にして、外れる確率を減らしていく必要があるわけです。
まとめ
営業活動やランディングページの冒頭で顧客やユーザーの心を掴むことができず、
なかなか思うような成果をあげられていない方のために、冒頭で顧客やユーザーの心を鷲掴みにするのに有効な心理学的テクニックである、バーナム効果について詳しく紹介してきました。
今回紹介してきたようにバーナム効果は占い師なども取り入れている有名な心理学的テクニックです。
そのため、上手く活用できるようになれば、比較的簡単に顧客やユーザーの心を引き寄せることができるようになるでしょう。
ですので、この記事で紹介してきた3つのコツを意思しながら、ぜひ実践してみください。
また、ビジネスで活用できる心理学に関しては、下記のページにまとめてありますので、参考にしてください。