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SDGsをよく知るために!イメージしやすい「5つのP」とは何か?

SDGSと書かれたブロックと関連ワード

SDGsという言葉は聞いたことがあるけれど、17の目標や169のターゲットについては「いまいちイメージが湧かない、結局何をすればいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

SDGsをより理解するために、「5つのP」という概念があります。この記事では、5つのPについて詳しくご紹介しましょう。

SDGsとは何か?

青空と木の写真に書かれたSDGsのロゴ

まず大前提として、SDGsの基本的な情報を確認しておきましょう。

2015年に国連で採択された持続可能な開発目標

SDGsとは2015年に国連で採択された、持続可能な開発目標のことです。2030年までに達成することを目標としており、SDGsを達成することで世界に根付いている貧困や差別の問題、環境問題や社会問題といった諸問題をすべて解決するために設定されました。世界共通で取り組むべき指標といえるでしょう。

「持続可能」というからには一度達成したら終わりではなく、継続的にその状態を維持できるような取り組みをしていけることが重要なポイントです。

17の目標と169のターゲットで構成

SDGsは17の目標と169のターゲットから構成されています。世界の諸問題を細分化しており、日本に住む人からすれば他人事のように思えることもあります。

しかし同じ地球に生きる以上、全く無関係ではありません。SDGsの掲げるスローガンでもある「誰一人取り残さない」の言葉の通り、2030年に達成するためには1人ひとりが努力し、目標に向かって行動することが必要不可欠です。

MDGsについて

SDGsの前進となる目標として、MDGs(ミレニアム開発目標)があります。SDGsをよりよく理解するためにも、MDGsについて知っておくとよいでしょう。

MDGsは、より良い世界を実現するために2015年までに達成すべき目標として設定されました。

そのベースとなった指針として、2000年9月に開催された国連ミレニアム・サミットで採択された「国際ミレニアム宣言」があります。

宣言では、以下7つのテーマについて世界がお互いに協力して取り組むことが示されました。

Ⅰ 平和、安全および軍縮
Ⅱ 開発および貧困撲滅
Ⅲ 共有の環境の保護
Ⅳ 人権、民主主義および良い統治
Ⅴ 弱者の保護
Ⅵ アフリカの特別なニーズへの対応
Ⅶ 国連の強化

貧困率や男女格差の解消、途上国の人々の健康状態の改善など一定の成果を納めたものの、達成に至らなかった目標もありました。

SDGsでは未達に終わった目標に引き続き取り組みつつ、さらに達成した目標も深化させることが求められています。

SDGsをより良く理解するために

今後SDGsを推進していくうえで、考え方のベースとなる本を紹介します。

ハンス・ロスリング著「FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」です。

この本では、事実に基づいて正しく世界を見ることの大切さについて解説しています。

なぜなら、私たちの多くは本能による思い込みで、世界の現状を間違ってとらえているからです。

ここで突然ですが、あなたに質問です。

過去20年間で世界人口のうち極度の貧困状態にある人の割合はどう変わったと思いますか?

貧困者の割合は、増えたでしょうか?

約半分になったでしょうか?

正解は、後者の「半分になった」です。

この本の62ページから抜粋すると、

”「20年前と比べて、世界はどれくらい変わっただろうか。大きく変わっただろうか。それともあまり変わってないだろうか。数字を見てみると、極度の貧困の中で暮らす人の割合は、20年前には世界の人口の29%だったが、現在は9%まで下がった。ほとんどの人が地獄から脱出したということだ。飢餓という人類の苦しみが消え去るのも時間の問題だ」”

と記載されています。つまり貧困者は減少しているという認識が、事実やデータに基づく正しい世界の現実ということです。

しかし私たちの多くは、誤った思い込みをする傾向にあります。

その原因として、この本で紹介されているネガティブ本能や分断本能など10の本能の存在があります。

世界の現状を正しくとらえるために、障害となる10の本能について知っておく必要があります。

「10の本能」について今回は省略しますが、興味がある方はぜひ書籍で確認してみてください。

私たちの持つ10の本能を理解し、事実やデータをもとに世界を正しい方向へと変えていくことが今後の社会に求められています。

SDGsをイメージしやすくする「5つのP」

星1つを押す男性

5つのPとは、SDGsの基本的な考えを5つに分類したものです。17の達成目標と関連づけながら、1つずつ簡単に解説しましょう。

People(人間)貧困と飢餓をなくし、平和で健康に生きること

SDGsはすべての人が平等に、健康で豊かな人間らしい生活を送ること、潜在的な能力を発揮できるようにすることを目的としています。そのなかでも、People(人間)は人間の生活に関わる目標です。

貧困は飢えや栄養不足を引き起こすだけでなく、教育機会の損失や他者からの差別や偏見の原因にもなります。

また世界中の人々が健康に生きるためには、病院だけではなく、安全な水や衛生的な環境を確保することも大切です。

17の目標のうち、「1.貧困をなくそう」「2.飢餓をゼロに」は貧困問題の解決につながります。「3.すべての人に健康と福祉を」「6.安全な水とトイレを世界中に」の2つは、さらにすべての人が健康的に暮らすための目標です。

「4.質の高い教育をみんなに」「5.ジェンダー平等を実現しよう」の2つは、誰もが平等に力を発揮できる環境をつくるために設定されている目標であり、これらはすべてPeople(人間)に関連する目標といえるでしょう。

SDGsの目標2「飢餓をゼロに」については、以下の記事で詳しく解説しています。

https://fan-make.com/sdgs-goal-2/

Planet(地球)人間活動に責任を持ち、地球を守ること

Planet(地球)に関連するSDGsの目標は、今ある自然を大切にして、地球の環境を守っていくことを目的としています。

私たちの消費・生産活動を見直し、地球環境にどういった影響を与えているかを考えなければなりません。森林・海洋資源の保護、気候変動への対策などを通じて、未来の世代へ豊かな自然を残していくことを掲げています。

自然環境を守る「14.海の豊かさを守ろう」「15.陸の豊かさも守ろう」はPlanet(地球)と関連が深いといえるでしょう。「13.気候変動に具体的な対策を」は、すでに問題視されている地球温暖化への対策を講じるのが目的です。これからの地球環境を守っていくための施策として「12.つくる責任 つかう責任」もPlanet(地球)に分類できます。

目標15「陸の豊かさを守ろう」の詳しい解説は、以下の記事が参考になります。

https://fan-make.com/sdgs-goal-15/

Prosperity(豊かさ)経済的・精神的豊かさと自然との調和

Prosperity(豊かさ)に関連する目標は、すべての人が豊かで充実した生活を送れるように、経済、社会、技術の進展を確保するのが目的です。

全ての国と人々が豊かさを享受できるよう経済を成長させていくとともに、後世のために豊かな自然を維持していくことも大切です。テクノロジーの進歩と、環境に配慮した持続可能な経済発展がますます求められています。

「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」はエネルギーが使えていない地域への援助に加え、再生可能なエネルギーの利用を促進するものです。「8.働きがいも経済成長も」「10.人や国の不平等をなくそう」は労働環境の改善や差別による労働機会の損失をなくすことを目指しています。

「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「11.住み続けられるまちづくりを」の2つは、技術の進歩と技術面社会面から見て住みよいまちづくりを目的としている点で、Prosperity(豊かさ)と関連が深いといえるでしょう。

SDGsの目標7「エネルギーをみんなに」については、以下の記事で詳しく解説しています。

https://fan-make.com/sdgs-goal-7/

Peace(平和)平和な社会の実現と持続可能な開発

SDGsの17の目標のうち、Peace(平和)に関連する目標は「16.平和と公正をすべての人に」のみです。戦争や暴力のない平和な世界をつくっていくことを目的として設定されました。

日本はすでに平和な国ですが、この目標を達成するためには今でも世界のどこかで戦争や紛争が起こっていることを知ることからはじめてみるのもいいでしょう。

日本はすでに平和な国ですが、この目標を達成するためには今でも世界のどこかで戦争や紛争が起こっていることを知ることからはじめてみるのもいいでしょう。今も地球のどこかで起こっている戦争・紛争、暴力や迫害に苦しむ人々に対する関心は、私たちができる平和な社会への一歩です。

Partnership(パートナーシップ):世界規模で協力すること

「17.パートナーシップで目標を達成しよう」は、5つのPのうちPartnership(パートナーシップ)に関連する目標です。SDGsの実現には個人や企業単体だけでは力不足かもしれません。すでに地方自治体と企業が力を合わせている事例も増えていますが、相互にパートナーシップを組んでいくことが達成につながるという考えです。

企業と団体はもちろん、学校や職場、家庭の中でも協力しあってSDGsの達成に貢献していくことが求められます。1人ひとりが協力しあい、その連鎖で世界中の人がSDGsを意識し、課題に取り込んでいくことで、誰一人取り残すことのない社会の実現につながるでしょう。

企業と団体はもちろん、学校や職場、家庭の中でも協力しあってSDGsの達成に貢献していくことが求められます。1人ひとりが協力しあい、その連鎖で世界中の人がSDGsを意識し、課題に取り込んでいくことで、誰一人取り残すことのない社会の実現につながるでしょう。

身近なことや小さなことからSDGsを実践してみたいという方は、以下の記事が参考になります。


https://fan-make.com/sdgs-we-can/

まとめ

地球と握手

5つのPについてまとめました。SDGsの17の目標は、すべて根本に5つのPの考え方が基づいています。ひとつひとつのPについて理解をし、できることから少しずつ取り組みましょう。SDGsの取り組みの方向性に迷ったときは、5つのPに立ち返ってみてください。

個人や企業ができるSDGsの具体的なアクションプランについては以下の記事が参考になります。

https://fan-make.com/sdgs-action-plan/