中小企業こそSDGsに取り組むべき?現状とその理由を理解しよう!

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SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に含まれる国際目標です。17のゴールと169のターゲットから成る行動指針は、2030年を達成期限として世界規模で取り組む普遍的なものとなっています。

近年、日本でもあらゆる分野でSDGsの取り組みが行われるようになりました。一方で中小企業のSDGsの認知度は低く、「どのように取り組めばよいかわからない」という声も少なくありません。

そこで本記事では、SDGsにおける中小企業の現状や取り組むべき6つの理由、取り組む際のポイントについて解説します。

SDGsにおける中小企業の現状

オフィス

日本政府は、SDGsの目標達成には中小企業の取り組みが欠かせないとしており、認知度の低さを問題視しています。何故ここまで中小企業のSDGsへの取り組みが重要とされているのか、まずは現状を見ていきましょう。

経営と地球環境を考える重要性

私たちが暮らす地球では、地震や津波、風水害、火山噴火、干ばつなど自然災害による被害が年々増加し、災害リスクが高まっています。その原因のひとつには20世紀以降、経済の発展とともに温暖化が進んでいることが挙げられるでしょう。

気候変動に起因とした災害による経済損失は、今後10年間で約250兆円にまで及ぶと言われています。企業は深刻な地球環境の現状をあらためて認識し、企業経営を続けていく中でどのような取り組みを行う必要があるか、SDGsを通して考えていかなければなりません。

参考:JWAニュース 気候変動が経済に与えるリスクと対策 〜10年間で250兆円の経済損失

日本企業のSDGs認知度は低い

国内の中小企業500社を対象とした「中小企業のSDGs 認知度・実態等調査(2018年実施)」の調査報告によると「SDGsについて全く知らない」と回答した企業は8割以上で、「SDGsについて既に対応・アクションを行っている」企業はわずか1割程度という結果でした。この調査から、ほとんどの中小企業でSDGsが浸透していないということが分かります。

また、同調査でSDGsの印象について聞いたところ、「取組みの必要性は理解するが、取り組む余裕がない」「何から取り組めばよいかわからない」という回答が過半数を占めていました。中小企業にとって「SDGsへの取り組みはハードルが高い」という認識であると考えられます。大企業では取り組みの動きがみられるSDGsですが、日本企業の約9割は中小企業です。

中小企業の認識が今のままでは、2030年までの目標実現が難しくなると言わざるを得ません。日本政府は現在の状況を打破するためにも、中小企業のSDGsの認知度や関心を高め、取り組みへの加速を重要視しているのです。

参考:中小企業のSDGs認知度・実態等調査|関東経済産業局 一般財団法人日本立地センター

中小企業こそSDGsに取り組むべき6つの理由

パソコンで作業をする男性

多くの中小企業がSDGsにハードルの高さを感じる一方で、SDGsに取り組むことで得られるメリットを理解し、積極的に取り組む企業も増えています。ここでは、中小企業こそSDGsに取り組むべき理由を6つ紹介しましょう。

企業イメージの向上に直結

SDGsへの社会的関心が高まる中、その取り組みが消費者や取引先に広まれば、企業イメージの向上に直結するでしょう。一般的に、中小企業のブランディングは難しいとされていますが、SDGsを通した活動は小規模で低予算から始められます。

また企業イメージが良くなると、消費者は価格ではなく企業ブランドで商品を選択するようになるため、自社商品の売上アップにもつながる相乗効果を持つのです。

事業の継続性が高まる

社会構造や消費者ニーズが多様化し、企業の生存競争は激化しています。SDGsは企業価値を向上させる取り組みであり、今後さらに取り組む企業は増えていくでしょう。

SDGsへの取り組みが事業の取引条件になるケースもあり、実際に大手企業を中心にSDGsに配慮しているか確認する動きも見られます。SDGsが企業の継続的な生存戦略として活用される時代がやってくるのです。

人材採用において有利に働く

SDGsへの取り組みは人材採用においても有利です。就職情報を扱う企業の調査によると、就職先の選社理由として「社会貢献度の高さ」を挙げる学生が多く、選社理由の上位にランキングされています。若い世代の社会貢献に対する意識の強さとSDGsへの関心の高さが伺えるでしょう。

このことから、SDGsに積極的に取り組んでいるかどうかは就活生が企業を選ぶ判断基準のひとつであることがわかります。今後、優秀な人材の確保にも影響する可能性が高くなるでしょう。

新規事業の創出

SDGsをきっかけに新しい企画や開発に取り組むことで、新規事業の創出を行うことができます。同じ課題に向き合う取引先やこれまで関わりのなかった外部パートナーと協力すれば、また違う視点から新サービスが生まれるかもしれません。

また、自社のリソースのみでは難しかった分野にもイノベーションを通して、新たなビジネスチャンスを見出すことも可能でしょう。

地域社会への発展に貢献

中小企業がSDGsの取り組みをすることで、地域社会の発展に貢献できます。自治体と共同での取り組んだり、地方創生の観点からSDGsを考えるきっかけにもなるでしょう。

SDGsの実施によって、地域が活性化していく様子が目に見えるのは嬉しいものです。SDGsへの取り組みが積極的な自治体は、地元企業のSDGs活動に補助金制度を設けているケースもあります。

社員の意識やモラルが向上

SDGsの取り組みによって課題を見える化することで、環境問題や社会貢献への意識が社員にも高まるでしょう。SDGsが目指す17のゴールは、ひとつとして他人事ではありません。

本質を理解し一人ひとりの意識やモラルが向上すれば、私たちの目指す未来へまた一歩近づいていきます。

SDGsウォッシュへの注意

ネクタイを締めなおす男性

SDGsの取り組みを発信する際には、SDGsウォッシュにあてはまっていないか注意しましょう。SDGsウォッシュとは「実態が伴わないにも関わらず、SDGsにあたかも取り組んでいるように見せる行為」のことです。

一度でも事実と異なることが指摘されてしまうと、信頼感が損なわれ企業活動全体に大きなダメージを与えかねません。SDGsウォッシュと見なされる行為は下記の5つに分類されています。

【取り組み・開示が不十分】

  • 認識不足:社会課題を認識できておらず、そもそも取り組みに至っていない
  • 取り組み不足:社会課題に取り組んでいるが、取り組み水準が十分でない
  • 開示不足:取り組みは行っているものの、必要十分な情報を開示できていない

【取り組み・開示は実施しているが、負の影響を創出】

  • 負の誘発:特定の社会課題に対する取り組みにより、別の社会課題を引き起こす
  • 言行不一致/矛盾:特定の社会課題に取り組む一方、別の取り組みでは同社会課題を引き起こす

参考:中小企業のSDGsへの取り組み方と課題を解説

中小企業がSDGsに取り組む際のポイント

建物の隅に立つ男性

SDGsへの取り組みには、大切な経営資源を使うことになります。無駄にしないためにも、次の5つのポイントを押さえておきましょう。

経営者や経営幹部が自ら取り組む

SDGsに向けた取り組みを行うのであれば、経営者や経営幹部が自ら率先して事業に関わりましょう。経営者が関与せず、一部の担当社員や部署に任せてしまうと、当事者意識のない社員が増えてしまい会社全体の取り組みとは言えなくなります。

任された担当者もモチベーションが保てず、「業務負担」「形式的な中身のない取り組み」と捉えて途中で挫折するかもしれません。そもそも本来の意図から外れた結果として返ってくることもあり得ます。

このような事態を回避するためにも、経営者や経営幹部が積極的に関わり、会社全体で取り組む姿勢や協力体制を作っていくことが大切です。

社内にSDGs推進チームを設置

SDGsは一時的なものではなく、会社とともに持続していく取り組みです。持続できる体制をつくるために、社内にSDGsの推進チームを設置しましょう。

その際に重要なポイントは、前述したように経営者および経営幹部の参画が必須条件です。企業の中長期的な戦略を考えるため、経営層の意見やリーダーシップが求められます。

チーム編成をする際は、少なすぎてはチームの維持が難しいので、少なくとも3名以上が好ましいでしょう。

業務に影響のない範囲で進める

意気込み過ぎて最初から高い目標設定を立てるのはやめたほうがいいでしょう。多くの課題を取り上げるのは良いことですが、本業に支障が出るほど負担が大きくなると、途中でやめてしまうことになるかもしれません。

自社の経営資源を考慮した上で、初めは取り組みやすい課題から選定し、業務に影響のない範囲で進めていくと良いでしょう。

SDGsに関する学習の機会を提供

SDGsを会社全体で取り組むためにも、SDGsに関して学習する機会をつくりましょう。独学では社員によって知識の偏りや異なる解釈が生じる恐れもあるため、チーム全員で共通の知識が学べる場を用意することをおすすめします。

そしてSDGsを学習する際に気をつけたいのが「SDGsの本質を理解すること」です。SDGsを都合よく解釈してしまうと、表層的な取り組みになる危険があります。

自分たちで本質を理解するには難しい部分でもあるので、セミナー参加や専門家を招いて社内勉強会を開催するなど、外部の力も活用しながら意欲的に取り組みましょう。

他社の事例を参考に取り入れる

「何から取り組めばよいかわからない」企業も多いと思います。まずは他社の活動事例を知ることから始めると、自社事業に取り入れられる参考内容を見つけられるでしょう。

活動事例は外務省、環境省、経済産業省の各WEBサイトや自治体でも公表している場合があります。

まとめ

会議室

SDGsは世界規模で取り組まれている国際目標ですが、日本の中小企業では未だ認知度が低い現状です。日本企業の約9割は中小企業のため、目標実現には中小企業のSDGsへの高い関心と取り組みが欠かせません。

中小企業の経営者の方々は、SDGsの取り組みはハードルが高く難しいと思われているでしょう。しかしSDGsの市場ニーズはこれからさらに広がることが予測されており、競合他社との差別化やイノベーション開発を進めるチャンスなど企業価値を向上させる機会でもあります。

取り組む際のポイントを押さえれば、中小企業こそ持続的に企業価値を高めていくことが可能です。まずは小さな取り組みからSDGsと向き合ってみましょう。

私たち一人ひとりの取り組みが、やがて大きな力となり持続可能な未来を創ります。

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会員制ビジネスマスターコンサルタント■東京下町生まれ、育ちの江戸っ子■シングルマザー■元板前出身の異色すぎるウェブ系コンサルタント■20代前半に億単位の他人の借金を背負うも3年で完済■2007年に現在のビジネスパートナー青柳仁子とHito.co(株)設立■2010年より毎月200万円を売り上げる会員制ビジネスを立上げ継続中■個人起業向け会員制やサブスク、仕組み作りでは300名以上の受講生を指導し安定収入を手にする受講生続出中■理念は「共感、共存、共創」できる起業家を世界中に排出すること
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