この記事では、美容院を会員制にしたことで生まれる5つのメリットと2つデメリットについて解説しています。
美容院を経営していく上で、周辺地域にある美容院と差別化を図っていくことが重要なポイントになってきます。
他店と差を付けるなら技術やコンセプトの違いを出していく必要がありますが、うまく差別化してなおかつ集客効果を引き出すのは難しいものです。
しかし、最近は会員制にすることで差別化を図ろうとする美容院が増えてきています。
逆にどんなデメリットが生じてしまうのか?
そこで今回は、美容院を会員制にしたことで生まれるメリット・デメリットについて徹底的に解説していきます。
目次
美容院の差別化を図るなら会員制がおすすめ
会員制美容院とは?
会員制美容院とは年会費を支払って会員になってもらうことで、施術ごとに金額がかからなかったり、お得にサービスが受けられたりする制度を指します。
よく無料会員になってポイントカードを発行してくれる美容院もありますが、今回ご紹介するのは有料会員の制度です。
会員制サービスにすると「気軽に美容院を利用してもらえなくなるのではないか?」と不安に感じる方も多いでしょう。
しかし、会員制美容院にすることで様々なメリットが得られるのです。
美容院を会員制にするメリット
安定した収入が得られる
会員制美容院にすることで安定した収入が得られるというメリットがあります。
通常であれば天気や気温なども売上に影響を受けてしまいますが、会員制なら会費が振り込まれてさえいれば天気や気温関係なく収入が見込めるのです。
さらに今後の売上予測がしやすく、経営の見通しが立てやすくなるでしょう。
質の高い顧客が集まりやすい
会員制を採用している美容院の中には、既存顧客からの紹介で入会できるという方法を取っているところもあります。
既存顧客からの紹介に限定してしまうと集客力自体は低くなってしまいますが、逆にクレーマーなどは少なくなり、もしクレーマーだったとしても退会させてしまえば問題ないため、比較的質の高い顧客が集まりやすいです。
一人ひとりの顧客データが取りやすい
会員制では顧客情報を分析しやすく、傾向やニーズを知ることができます。
一人ひとりに合わせた対応がしやすく、その分顧客満足度を高められるのです。
顧客と長くコミュニケーションを取れる
同じ顧客と長くコミュニケーションが取れることで単純接触回数が増え、ザイアンス効果により満足度の増加につながります。
ザイアンス効果とは、特定の人に何度も会うことで好感度が上がるというものです。
美容院を利用している方の中には、複数の店舗で掛け持ちしている人もいるのでザイアンス効果が薄れてしまいますが、会員制であれば自分の店舗しか利用しなくなるためザイアンス効果も上がりやすくなります。
会員制だけでブランディング効果が期待できる
例えば、会員制のゴルフ場というと「社長や偉い人が利用している」イメージを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
会員制というだけで、特別感や高級感がイメージできます。
会員制を導入するだけで、特別感を顧客にイメージしてもらうことができ、ブランディング効果が期待できるのです。
美容院を会員制にするデメリット
集客に不安が残る
美容院を会員制にすると得られるメリットは多いですが、一方でデメリットになる部分もあります。
例えば、集客への不安です。
いくら会員制で安定した収入を得られるようにしても、実際に会員になってくれる人がいなければ意味がありません。
そのため、会員制に移行する前に準備期間で見込み客を見つけておく必要があります。
SNSやブログを活用し、会員制にすることをアピールしていきましょう。ある程度見込み客が付けばスタートも切りやすくなります。
顧客管理をしっかりと行う必要がある
もう一つのデメリットは、顧客管理をしっかりと行う必要があるという点です。
顧客管理では、会員の支払い状況や更新されているかをチェックしていくことになります。
細かい管理が必要となってくるため、店舗経営を行いながら顧客管理まで行うのは大変でしょう。
顧客管理に手間取ってしまう方は、近年顧客管理システムも充実してきたのでシステムやツールを活用してみましょう。
美容院は差別化が難しい!
差別化するには店舗方針を明確にする必要がある
まず、他店に負けないように美容院を差別化していくためにはどんなことを行っていけば良いのでしょうか?
美容院で差別化を図るなら、店舗方針を明確に打ち出す必要があります。
店舗方針はお店のテーマや方向性を示していくことで、売り出す時に「○○が特徴の美容院です」と宣伝しやすいです。
差別化を図るためには店舗方針を明確にしておかないとアピールも難しくなってしまうので、最初にどんな美容院にしていきたいのか決めておくようにしましょう。
差別化によるメリット
他店との差別化を図ることで生まれるメリットは、3つあります。
・集客やリピート客の増加につながる
・求人募集しやすい
・目標を達成するための計画が立てやすい
差別化を図るということは、他の美容院とは異なる特徴を持っているということであり、1つでも個性的な部分があるということです。
「個性的な美容院よりも誰でも利用しやすい美容院の方が良いのではないか?」と思われる方も多いでしょう。
しかし、誰でも利用しやすい美容院は既に大手美容院でも行っており、大手はブランド力を頼りに集客しています。
個人経営の美容院で同じようなことを行っても、ブランド力に負けて集客につながらないのです。
一つの個性を持っているだけで、人目に付きやすく集客・リピートにもつながります。
また、顧客の目に止まりやすくなるということは、求人募集を出した時にも他店より目に止まりやすくなります。
現在人材不足が深刻化している美容師業界ですが、明確なコンセプトを打ち出している美容院で働きたいと思う方は多いでしょう。
コンセプトがハッキリしていると働く前と働いた後のイメージに違いが出にくいため、定着率も安定します。
差別化を図るためにお店のテーマを決めておくと、目標を達成するための計画が立てやすいことも1つのメリットです。
方向性が決まっていないと、何から手を付けて良いか分からず結局何もしないケースもあるでしょう。
しかし、方向性やテーマが決まっていれば道を外れずに目標達成へ向かって計画を立てていくだけなので、方向性が決まっていないよりも計画が立てやすくなります。
多くの美容院が差別化しようと努力している!
美容院では、差別化を図ることで他店とは違った特徴を出して集客・リピートの増加を目指しますが、差別化を図ろうとしているのは他の美容院でもやっていることです。
既に多くの美容院が差別化を図ろうと、様々な個性を生み出しています。例えば、他のメニューを用意しているものの
■縮毛矯正に特化している
■顧客の年齢層をあえて若者ではなく30~40代主婦をターゲットに設定している
■小さい子ども連れでも来店できるようにキッズルームを充実させたお店、
■カフェを併設してカラーの待ち時間に無料で本格的なコーヒーを飲めるようにしたお店
など、様々です。既に様々な個性を生み出している美容院も多いため、自分のお店だけの個性を出すというのは難しいでしょう。
ですので、他店と違う個性を引き出したいなら、『会員制』は秘策になります。
まとめ
美容院を会員制にすることで様々なメリットが得られる一方で、デメリットになってしまう部分もあります。
しかし、デメリットも解決策がないわけではありません。
しっかりと対策を練っておくことでデメリットを解消することができるので、現在なかなか経営が思うようにいかない、集客率をもっと上げたいという方は、会員制にトライする価値は十分にあります。
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