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同調現象とは?同調現象をマーケティングで活用する4つの方法

同調現象をマーケティングで活用する4つの方法

同調現象とは、周囲の人と同じ意見や行動だと安心し、逆に自分だけが周囲と違うと不安を感じる心理状態のことです。

心理学的な効果の一つである同調現象について詳しく解説していきます。同調現象はマーケティングに活用できる心理効果ですので、マーケティングでの活用方法についてもあわせて紹介していますよ。

テレビや雑誌などで、

「最近〇〇が大ヒットしています!」

と紹介されるとそれまで気になっていなかったものが欲しくなってしまったり、気になっていなかったサービスを体験してみたくなったりすることはありませんか?

もちろん流行に流されたくないという方もいるかと思いますが、多くの人がついつい流行っているものを追いかけてしまうのではないでしょうか?

実はこの現象には「同調現象」という人間の心理が関係しているのですが、同調現象はマーケティングやセールスに活用できる心理としても広く知られています。

つまり、マーケティング活動やセールス活動に活用していかなくてはもったいない人間心理だということです。

そこでこの記事では、同調現象について詳しく紹介していきたいと思います。

もっと商品を売ったりサービスへの加入者を増やしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

同調現象とは

同調現象とは

企業のマーケティングやセールスに活用される人間心理として定番の同調現象ですが、同調現象とはどういった人間心理なのでしょうか?

まずは同調現象の概要についてみていきましょう。

同調現象とは、私たち人間に備わっている心理の一つで、ついつい周りの意見に合わせてしまうという心理です。

私たち人間は周りが言っていることに対して同意することで安心し、周りと同じ行動をとることで安心するという傾向があります。

また、それとは逆に、周りが言っていることとは異なる意見に対して違和感や嫌悪感を抱いてしまったり、周りの行動に合わせないと不安を感じてしまうようになっています。

これが、同調現象というわけです。

同調現象の実験

同調現象は、ポーランド出身の心理学者ソロモン・アッシュによる「同調行動実験」により実証されています。

実験の内容

実験は8人の学生に対して行われました。そのうち1人だけが被験者で、残り7人はアッシュの指示通りに行動する「サクラ」としての参加でした。

参加者全員に2つの図を見せ、どちらが正解かを回答する問題でしたが、個人で回答した場合はほとんど間違うことのない非常に簡単な内容でした。

サクラである他の7人が回答し終わった最後に、被験者である1人に答えさせる形式で、被験者が他の回答者の影響を受けるかどうかを調べるのが目的でした。

実験の結果、サクラ7人が全員正解を答えた場合は、被験者も迷うことなく正解を選びました。

しかしサクラの7人全員が間違った回答をしたケースでは、被験者が間違う率は約3割になり、不正解を選ぶ傾向が現れました。

答えが簡単で正解が分かっていたとしても、周囲のサクラに同調し、被験者は間違った回答を選んでしまいました。

以上の実験結果から、人間は個人では正しい判断ができる場合でも、集団の中にいることで誤った判断をしてしまうことがあるということです。

日本人はとりわけ同調しやすい

日本では同調現象が特に起こりやすいとされており、その理由は島国という特徴にあります。周囲を海で囲まれているため閉鎖された状態で、もともと外国との交流が盛んではありませんでした。

そのため、異国文化や新たな価値観は受け入れられにくい体質といえます。

実際に「長い物には巻かれろ」「右に倣え」「出る杭は打たれる」といった、日本に古くからあることわざをみてもわかります。

その人の性格などにより個人差はあるものの、人間は大勢の意見に従いやすい傾向にあります。

日常生活での同調現象具体例

同調現象は、日常生活の中でもしばしばみられる現象です。

例えば、周りのみんなが買っているとついつい自分も同じものを購入してしまったり、人がいないよりは行列ができているお店にならんでしまったりといった例が挙げられます。

同調現象のマイナスの例として、いじめがあります。いじめが起こると、同調する意見が支持されるようになり、いじめに反対する意見は好まれなくなります。

いじめは悪いことだと分かっていても、周囲が同調、または無視していると、いじめを批判するというみんなと反対の行動がとりずらくなってしまいます。

マーケティングの定番である「バンドワゴン効果」は同調現象の一部

周りに合わせることで安心感を得ようとする人間の心理の一つである同調心理ですが、似たような心理効果の一つに「バンドワゴン効果」というものがあります。

バンドワゴン効果とは、周りの指示が多ければ多いほどその指示されている事柄がより絶対的なものになっていくという現象を指した言葉で、行動心理学で用いられる用語の一つです。

つまり、周りが良いと言っていることに対しては良いと感じ周りが悪いと言っていることに対しては悪いと感じる、周りが良いと言っているものについては良いものだと感じ周りが悪いと言っているものについては悪いものだと感じるということです。

これは同調現象そのものと言った感じですがそれもそのはずで、バンドワゴン効果は同調現象の一部なんです。

そのため、同調現象のことを深く理解することができれば、自然とバンドワゴン効果をマーケティングやセールスに活用できるようになるわけです。

同調現象をマーケティングやセールスに活用する方法

同調現象をマーケティングやセールスに活用する方法

私たち人間に備わっている心理の一つである同調現象ですが、実際に同調現象をマーケティングやセールスに活用していく場合、どのようにして活用していけばいいのでしょうか?

同調現象をマーケティングやセールスに活用する方法として定番の4つの方法についてみていきましょう。

もし自社のマーケティング活動やセールス活動に取り入れられそうなものがあれば、ぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。

1. 口コミやレビューを掲載する

マーケティングやセールスに同調現象を活用する方法として最もオーソドックスな方法と言えるのが、口コミやレビューを掲載する方法です。

ネット通販で何かしらの商品を購入したりサービスを利用しようとする場合、今や口コミやレビューを参考にするのが当たり前になってきています。

また、実店舗で購入するにしても、一旦口コミやレビューを参考にしてから購入するかどうかを決めるという人も多いでしょう。

この行動には、多くの人が指示している商品を選べば間違いないという同調現象が働いています。

よって、商品ページやランディングページなどにユーザーの口コミやレビューを掲載することで安心感をあたえ、より購入してもらいやすくすることができるようになるわけです。

2. 多くのユーザーが選んでいることを強調する

多くのユーザーから支持されている商品やサービスであることを示してあげるのも、マーケティングやセールスに同調現象を活用していく方法として定番の方法の一つです。

商品ページやランディングページ、商品のパッケージやチラシなどに、

「今最も売れている〇〇(商品ジャンルなど)」

「〇〇%の人が選んでいます」

という文言を記載し、この商品やサービスは多くのユーザーから選ばれている商品やサービスであるということを示してあげることで、

みんなが選んでいるならこれを選べばいいんだと感じさせるわけですね。

3. 所持していない・利用していないのがありえないことだと錯覚させる

少し手荒い方法ではありますが、所持していない・利用していないのがあたかもありえないことだと錯覚させるというのも、有効な同調現象の活用方法の一つです。

例えば、先ほど紹介した、「〇〇%の人が選んでいます」という文言も、

「〇〇%の人が持っている商品なのに持っていないのはありえない」

「〇〇%の人が利用しているサービスなのに利用していないのはありえない」

という同調現象の不安を感じるという要素を活用するタイプの文言になります。

同調現象の概要で紹介したように、同調現象には周りに合わせないと不安になるという側面もあり、この負の側面の方がより強く働くため、上手く活用することができれば、より大きな効果を発揮してくれますよ。

4. ランキングを作り1位の商品・サービスとして展開する

ランキングを作り、1位の商品・サービスとして紹介するというのも同調現象の活用方法の一つです。

ランキングで1位を獲得しているということは、より多くのユーザーから選ばれている商品・サービスということになるため、

同調現象が働いて、よりユーザーに選ばれやすくなります。

ただしこの方法を活用する場合は、根拠やデータもなしにランキングを作成して自社の商品やサービスを1位に据えたりするとステマになってしまうので、

できれば根拠やデータを用意した上でランキングを作成するようにしましょう。

またマーケティングについてより詳しく学びたい、会員制ビジネスの基本を学びたい方は以下の記事がおすすめです。

会員制ビジネスの始め方・あなたのサービスを会員制ビジネスに変える方法

同調現象をマーケティングやセールスに活用する上で意識しておきたいポイント

同調現象をマーケティングやセールスに活用する上で意識しておきたいポイント

同調現象をマーケティングやセールスに活用することで商品やサービスの売れ行きを伸ばしていくことができるようになるわけですが、

実際に同調現象をマーケティングやセールスに活用していく場合は根拠があるとより信頼されやすくなります。

例えば、ユーザーにアンケートを取ってみたり、小売店での売上データを元にしてみたりといった感じです。

逆に根拠やデータがないとステマ感が出てしまうので気をつけましょう。

また、同調現象の活用のし過ぎにも注意が必要です。

いくら効果の高いものだとは言えあまりにもアピールし過ぎると、胡散臭さが出てしまったり、ユーザーがうんざりしてしまったりします。

ですので、過剰なアピールになってしまわないよう気をつけましょう。

まとめ

「もっと商品を売りたい!」

「サービスへの加入者を増やしたい!」

と考えている方のために、ぜひ活用してほしい人間心理である同調現象について詳しく紹介してきました。

今回紹介してきたように、私たち人間には周りに合わせたいという心理や合わせないと不安という心理が備わっています。

よく流行りに乗っかることに対して「ミーハーだ」「にわかだ」とバカにしたような発言をする人がいますが、

これは本来人間に備わっている心理で本能のようなものなので、ミーハーでもにわかでもなくごくごく自然なことなんですね。

むしろマーケティング活動やセールス活動で積極的に活用されるほど定番の人間心理なので、マーケティング担当者やセールス担当者は、どんどん活用していきましょう。

活用する際はこの記事で紹介させてもらった4つの活用法を参考に、活用する際に意識するべきポイントとしてあげさせてもらったのポイントに注意しながら活用するようにしてみてください。

また、ビジネスで活用できる心理学に関しては、下記のページにまとめてありますので、参考にしてください。

仕事に心理学を活かそう!営業とマーケティングで使える心理学6選